「NN(ニューノーマル)✖️影響力の武器」Vol.3 ~コミットメントと一貫性の法則~
こんにちは!Keitaです!
今回は、ロバート・B・チャルディー二氏著「影響力の武器」の内容から、
これからの働き方として注目されている「ニューノーマル」
環境で活かす方法について特集していきます!
- 作者:ロバート・B・チャルディーニ
- 発売日: 2014/07/10
- メディア: 単行本
※第3弾です!前回の内容はこちら!
コミットメントと一貫性の法則
一貫性とは?
人には、自分の言葉、信念、考え方を一貫し、他者からそう見られたいという欲求がある。
この欲求は、3つの要求によってもたらされる。
1.一貫性を保つことで、社会から高い評価を受ける。
2.一貫性のある行為は、一般的に日常生活にとって有益である。
3.一貫性を志向することで、複雑な現代生活をすり抜ける思考の近道が得られる。
一貫性を保つことで、類似した状況に直面した際、
情報を処理する必要が少なくなり、前の決定を思い出し、
一貫するように反応しさえすればいいことになる。
相手のコミットメントを確保せよ
承諾を引出す上で鍵となるのは、相手側のコミットメントを確保することである。
コミットメント(自分の意見を言ったり、立場を明確にすること)をしてしまうと、
合致した要求を受け入れやすくなる。
丸め込みのプロは、後でやらせようとしている行動と
一貫するような立場(コミットメント)を取らせようとする。
コミットメントが効果的に働く条件
コミットメントが最も効果的に働く条件は、
行動を含み、広く知られ、努力を要し、自分がそうしたかったと考えられる時である。
コミットメントに伴う決定は、それが間違っている時でさえ、
「自分を支える柱を築く」ことができるので、人はその決定に固執するようになる。
多くの場合、人は自分のコミットメントに、その正しさを裏付ける理由や正当化を付け加え続ける。
コミットメントを生み出した状況が変化しても、効力は持続する。
この現象は、承諾先取り法のような、騙しの手口がなぜ効果を発揮するか説明できる。
「NN✖︎影響力の武器」
ニューノーマルでは「一貫性」より「柔軟性」
ニューノーマルにおいては、一貫性ではなく柔軟性が求められます。
一貫性が求められる場面は、業務上求められる役割をこなすための
職業倫理的な部分であり、アウトプットに求められるものではありません。
ニューノーマルでは、対面のコミュニケーションが減り、SNSを活用したコミュニケーションが増えます。
対面が減り、相手の真意を読み取る難易度が上昇する事や、
相手の真意や意図を汲み取るための情報が氾濫し、意思決定に使う時間が減る為、
正確な決定・決断を下す事が難しくなっていきます。
環境変化の中で重要なのは、態度・行動の一貫性ではなく、
相手の意図や心情を汲み取り、出すべき結論を正しく読み解く柔軟性です。
相手の意図が見えないときは、「わからないので教えて欲しい」と相手に教えを乞う事や、
限られた時間で相手を乗せる言葉遣いや気遣いを行い、相手が気持ちよく仕事をこなすためのフォローを行うことも重要です。
コミュニケーションで得られるものが減る分、
相手が求めているものの予想を超えた成果物を作ったり、事前準備をする柔軟性を備える事で、
得られる成果や信頼感は全く変わってくるように感じます。
交渉シーンでの即決はNG
相手から方針を質問されても、早急に断言するのは極力避けましょう。
企業のトップがその日の内に商談や交渉を即決する場面が、
美談として取り上げられるシーンはよく目にします。
そういう方達は、一般的な働き方をしていないケースが多く、
完全に部下にやらせる管理職タイプか、残業にヘタレない特殊能力(笑)を持つ、
スーパーサイヤ人です。
当ブログでは、時間の有効な投資方法に関するあらゆる内容を書いていますが、
「決断には一定の時間をかけて良い」ので、即答するのはやめましょう。
即答しなければOKが出ない交渉は存在しますが、似たようなチャンスは必ず来ます。
数日回答を保留すると、本当は必要で無い理由に気づく事はよくありますし、
質の低い決断をする事で、自分の時間が奪われるならしない方がマシです。
まとめ
・これからのビジネスシーンでは、決断を下すために必要な情報の質が下がり(対面でのやり取りの減少)、情報が氾濫する(SNS活用による)為、正確な決断を下す事が難しい。
・スピード重視の「一貫性」よりも、正確性を求めた「柔軟性」が重要。
・物事を即決するのではなく、あらゆる方策を考え、実行していく細やかさが求められる。